大子町俳句ポスト 平成30年度

大子町俳句ポスト年間入選句をご紹介します。

大子町俳句ポスト大賞|優秀:一般の部 / 中・高生の部 / 小学生の部

大子町俳句ポスト大賞

平成30年度一般

 

〈評〉

大子町を流れる久慈川、その清流には簗がかけられています。おそらくこの作品はその簗の近くで詠まれたのではないかと思いました。横須賀さんはいま「鮎料理」を食べています。涼しい川風が吹き抜けてゆきます。ゆったりとした思いが感じられます。「川風の通る座敷」という情景表現が実に見事だと思いました。この表現によって大子町の独特の風景を見事に作品化していると思いました。(今瀬剛一)

平成30年度中高

 

〈評〉

柳下君は十八歳、高等学校の三年生でしょうか。この作品の「歩み」にはどことなく青春期独特の憂愁の思いが感じられます。「笹鳴き」は鶯の籔鳴き、どちらかと言うと低いところで舌鼓を打つように鳴きます。その声を聞きながら「気の向くままに歩く」、確かに自由ではありますが、その心には多様な思いが交錯しているのかも知れません。一気にいい下して「けり」で切る、巧いと思いました。(今瀬剛一)

平成30年度小学生

 

〈評〉

小磯さんの作品は「さつまいも」をとてもユーモラスにとらえています。焼藷か蒸し藷、それも湯気の立つさつまいもを私は思いました。「あったかい」といい、そして畳みかけるように「笑顔のような」と言っています。この比喩が実に見事です。この様に言われるとさつまいもそのものの形が笑顔であると共にそこに作者の笑顔、人間の笑顔を感じます。あつあつのさつまいもを笑顔で食べているのでしょうか。(今瀬剛一)

 

優秀

一般の部

滝音にかき消されたるさようなら 佐藤 栄利子 東京都豊島区
真つ向に浴びる滝音滝飛沫 阿部 怜児 埼玉県戸田市
袋田駅は丸太の駅舎蝶の昼 桜井 眞子 茨城県水戸市
里道の九十九折なり山桜 小松崎 黎子 茨城県かすみがうら市
袋田は水音高し天高し 高木 正 千葉県流山市
万緑や滝の力を全身に 細島 正志 新潟県新潟市
迫りくる瀑布のけむり四段かな 須田 良子 茨城県潮来市
簗へ引く水束ねけり太郎籠 藤田 さち子 茨城県水戸市
箒休め朝顔の花数へけり 佐藤 史郎 茨城県久慈郡大子町
落ち葉ふむ音かろやかに滝へ行く 益子 優子 茨城県水戸市
掃き清められし参道返り花 大島 良子 茨城県水戸市
星近き田に凍豆腐晒しけり 奥村 雄治 茨城県笠間市
湯に浮かぶそこここ林檎と子の笑顔 益子 友子 茨城県久慈郡大子町
滝からの風が磨きし崖氷柱 川﨑 柊花 茨城県東茨城郡大洗町
故郷の山懐に茶が咲けり 西形 知子 栃木県塩谷郡高根沢町

中・高生の部

春一番私とぶつかる強い風 永瀬 愛花 茨城県久慈郡大子町
新緑の香り立つ風我が町よ 綿引 颯汰 茨城県久慈郡大子町
笑ってる雪だるま親子が笑ってる 岡 桜羅 茨城県久慈郡大子町
みいつけた母にあげようきれいな葉 藤田 知奈美 茨城県久慈郡大子町
食の秋柿くりりんごりすがいる 髙橋 梓 茨城県久慈郡大子町

小学生の部

おとうととはじめてきたのはるのたき 福井 るな 千葉県我孫子市
すいかわり声をかけ合いすいかわる 増子 凛 茨城県久慈郡大子町
秋の空雲さんどこにいったのか 加藤 碧乃 茨城県久慈郡大子町
とんぼ飛ぶどこにいくかはわからない 伊藤 みゆき 茨城県久慈郡大子町
父さんと高いリフトで初すべり 湯口 将悟 茨城県久慈郡大子町

 

 

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