大子町俳句ポスト 平成25年度

 平成25年度に投句された2,439句の中から選ばれました、大子町俳句ポスト年間入選句をご紹介します。

大子町俳句ポスト大賞|優秀:一般の部 / 中・高生の部 / 小学生の部

大子町俳句ポスト大賞

ixtupan

 

〈評〉

奥久慈の空気はいつも澄み切っている。したがって夜になると、星空が手に取るように美しく見える。まして冬の銀河は鮮明である。この作品はそうした冬の夜空を眺めながらそこで生まれ育った母へ思いを馳せている。この作品の「母」が読者にとってより普遍的に感じられるのは「冬銀河」という季語の力であると思う。この言葉を使用することによって作品に悠久の自然ともいうべき内面的な深みが加わった。(今瀬剛一)

tyukou

 

〈評〉

石井さんは中学生なのによく「万緑」という季語を知っていましたね。知っているだけではありません。それを見事に使いこなしていることに私は感心しました。 奥久慈の一面の緑はそれこそ人の心を打つものです。とりわけ夏の緑はそれこそ眩しいばかりで、圧倒される感じがしますね。石井さんはそうした緑に接して八 溝山の辺りが一際濃いことに気が付いたのでしょう。そしてそれを「ひときわ目立つ八溝山」と詠みました。見事な眼の力だと思います。(今瀬剛一)

syou

 

〈評〉

純粋ですね。大人にはとてもできない見事な感性だと思いました。台風の去ったあとの夕日の美しさ、それを純粋に受け取っている作者の姿に心ひかれます。辺り一帯雲一つなく晴れ切って、今まさに沈んでいこうとしている「美しい夕日」、それを見ながら石井さんはこれは台風が「連れてきた」のだと実感しました。美しい心ですね。汚れがありません。台風という嫌われものもこの様に詠むことができるのです。(今瀬剛一)

 

優秀

一般の部

百段の見上ぐる高さ雛の宴

長沼誠二 茨城県常陸大宮市
五月晴れSLバスの滝紀行 鈴木忠誠 茨城県久慈郡大子町
滝を見て奥久慈の春惜しみけり 下村辰枝 千葉県流山市
空青く枝の先迄若葉なり 浜田サト 茨城県笠間市
桜散る水清ければ川に散り 高篠勇夫 埼玉県鶴ヶ島市
号砲に賑わう鮎のつかみどり 三浦ミキエ 茨城県久慈郡大子町
月居や鐘の余韻の夏木立 小口一郎 茨城県ひたちなか市
滝裏のしぶきに消えし蝉しぐれ 武田修一 茨城県東茨城郡城里町
名月を湯舟に浮かべりんご風呂 今健治郎 茨城県日立市
久慈川の瀬に揉まれたる鮎太し 酒井道子 神奈川県横須賀市
男体山稜線正し初日の出 菊池信也 茨城県久慈郡大子町
頬白の鳴くふる里の葎かな 菊池露水 神奈川県平塚市
コーヒーの香り豊かに紅葉茶屋 大島良子 茨城県水戸市
山麓の水をゆたかに蕎麦の花 笹川昌子 茨城県久慈郡大子町
凍瀧や空が奈落となるところ 加藤国彦 茨城県土浦市

中・高生の部

被災地の明日を見守る桜かな 小室美沙希 茨城県久慈郡大子町
蛍飛び光り輝く僕の町 竹内未来 茨城県久慈郡大子町
大きいと再び思う入道雲 大森敢太 茨城県久慈郡大子町
しが流れ活気あふれる大子町 小野瀬巧 茨城県久慈郡大子町
友からの賀状の馬の勇ましく 曾澤麗奈 茨城県久慈郡大子町

小学生の部

雪だるま雪から生まれたお人形 菊池泰正 茨城県久慈郡大子町
かまくらにオレンジ色のあかりあり 高野夏希 茨城県久慈郡大子町
あきあかね風といっしょにとんでいく 飯岡颯 茨城県久慈郡大子町
もみじの葉父の手母の手子どもの手 高野友莉 茨城県久慈郡大子町
しもばしらぴんとせいれつしているよ 益子夏綺 茨城県久慈郡大子町

 

 

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